2015.12.18更新

呉市で弁護士をしております,田奧です。

 

平成27年12月16日,最高裁判所大法廷において,現行の再婚禁止期間制度に関する違憲判断がされました。

 

制度の趣旨について,もう一度整理したいと思います。

前提として,離婚から三百日以内に生まれた子は前夫の子との推定が働き,再婚してから二百日以内に生まれた子は後夫の子との推定が働きます。

そうすると,再婚禁止期間がなければ,前夫後夫両方の子と推定される子が生まれてしまいます。

そこで,再婚禁止期間を設けているのです。

 

しかし,その目的を達成するには,再婚禁止期間は,100日あれば十分です。

そうであるにもかかわらず,現行法上,再婚禁止期間は6ヶ月もあるのです。

 

そこで,再婚禁止期間のうち,100日を超える部分が違憲と判断されました。

 

よく考えれば当たり前のことですが,不合理に再婚する時期が遅くなっていた方たちにとっては画期的な判例となるかもしれませんね。

投稿者: たおく法律事務所

2015.12.09更新

呉市で弁護士をしております,田奧です。

 

傷害慰謝料の算定の際の要素となるのは,基本的には「総治療期間から入院期間を控除した期間」と「入院期間」でしたね。

 

そして,治療の期間が長期かつ不規則であれば,「総治療期間から入院期間を控除した期間」の代わりに,「通院実日数の3.5倍の日数」が傷害慰謝料算定の要素となるのでした。

 

お年寄りの方が交通事故に遭って骨折したような場合,治療としては,折れた骨の位置を修復してギブスで固定するだけです。その後の治療は,経過観察となります。骨の癒合が遅い場合,治療の期間が長期かつ不規則になる場合が考えられます。この場合まで,「通院実日数の3.5倍の日数」と「入院期間」を要素として傷害慰謝料を算定するのでしょうか。

そうなると,傷害慰謝料の額はとても小さな額になってしまいます。これで適切な損害賠償とはいえませんね。

そこで,裁判基準では,ギブス固定期間等の「入院に準ずる自宅療養期間」」については,「入院期間」とみることになります。このような場合は,傷害慰謝料の算定の際,「通院実日数の3.5倍の日数」と「入院期間+ギブス固定期間」を要素とすることができるのです。

被害者にとって,骨折は大きな精神的ダメージとなるのですから,適切な慰謝料を請求したいですね。

投稿者: たおく法律事務所

2015.12.03更新

呉市で弁護士をしております,田奧です。

 

傷害慰謝料の算定の際の要素となるのは,基本的には「総治療期間から入院期間を控除した期間」と「入院期間」であるということを,前回お話ししました。

それでは,どのような傷害の場合でもそうなるのでしょうか。

いいえ,それは違います。

むち打ち症で他覚症状がない場合,「総治療期間から入院期間を控除した期間」の代わりに「通院実日数の3倍程度の期間」が要素となります。

例えば,事故直後から治療を初めて6か月後に症状固定し,通院実日数が毎月2日であれば,要素となるのは6ヶ月=180日ではなく2日×6ヶ月×3=36日となります。

むち打ち症の場合,実際に通院した日数の重要度が高いのです。

 

むち打ち症で他覚症状がない場合,その痛みは誰にも分りません。

でも,通院治療によって痛みが和らぐなら,しっかり治療をするべきです。

事故直後に救急搬送されたような大きな病院で毎日の治療ができないなら,自宅や職場の近所の開業医さん宛に紹介状を書いてもらうことも考えるべきでしょう。

 

しっかり治療をして,適切な慰謝料を認めてもらいたいですね。

投稿者: たおく法律事務所