2019.05.23更新

 呉市で交通事故被害の解決に注力する弁護士の田奧です。

 今日は,第1事故(正面衝突)の治療中に第2事故(追突事故)に遭い,その特殊性から有利な示談を実現した事案を紹介します。

【ケース】
 この方は,知人の運転する車の助手席に乗っていました。自車が交差点の手前で停止していたところ,右側から左折してきた加害車両が大回りをして自車に正面衝突しました(第1事故)。その後,第1事故による頸椎捻挫の治療中,交差点で信号待ちをしていたところ,加害車両に追突されました(第2事故)。第1事故の傷病名も,第2事故の傷病名も頸椎捻挫でした。

【当事務所の対応】

 当事務所は,第2事故の直後に受任しました。第1事故と第2事故の傷病名が同じなので,第1事故の治療は事故と同時に終了し,第2事故の治療は第1事故で残存した症状の分も含められます。そのため,第1事故については,通院期間が短くなり,慰謝料や休業損害の金額が低くなりがちです。当事務所は,第1事故の相手方保険会社に対しては,被害者の責めに帰さない事由により治療が途中で終了してしまったので,そのことを踏まえた示談をしたい旨を伝えて交渉しました。また,当事務所は,第2事故の相手方保険会社に対しては,第1事故の治療が第2事故の加害者の責めに帰すべき事由により途中で終了してしまったので,第1事故の症状の分まで含めて示談をしたい旨を伝えて交渉しました。

【結果】

 第1事故については,慰謝料は満額,専業主婦の休業損害は実通院日数分満額の,併せて約100万円程度(治療費等を除く)の損害金を獲得しました。第2事故については,慰謝料は満額,専業主婦の休業損害は実通院日数の10割と通院期間の通院しなかった日の5割を獲得し,併せて約190万円程度(治療費等を除く)の損害金を獲得しました。

【ポイント】

 第1事故の治療途中で第二事故に遭って同一の部位に傷病を負った場合,第1事故の治療が自動的に終了します。第1事故及び第2事故の両方で,第1事故の治療が自動的に終了してしまったことを主張すれば,有利に交渉ができます。

投稿者: たおく法律事務所

2019.03.26更新

 呉市で交通事故被害の解決に注力する弁護士の田奧です。

 今日は,後縦靭帯骨化症と頸椎ヘルニアを合併して前方固定術を受け,頸椎ヘルニアと事故との因果関係が認められた事案を紹介します。

【ケース】
 この方は,普通車を運転して制限速度40キロの道を走行中,交差点手前の信号待ちで停車していたところ,西日のために前方が見えなかったという相手車に追突されました。

【当事務所の対応】

 当事務所は,治療初期に受任しました。事故前にはなかった痺れや脱力等の症状が改善しないまま治療を続け,事故後6カ月に専門病院でMRIを撮影したところ,頸椎ヘルニアと同じ部位に後縦靭帯骨化症が見つかりました。

 保険会社は,事故後6カ月までの治療費は支払うが,それ以降の治療費は事故とは因果関係がないという態度でした。

 当事務所は,被害者とじっくり話し合い,症状と向き合って治療をし,治療費は健保を使って一旦立て替えておくという方針を立てました。

 その後,被害者は,症状が改善しなかったので前方固定術の手術を受けました。

 当事務所は,その後,自賠責保険に被害者請求をし,後遺障害の認定の申請をしました。認定等級は,治療経過や症状推移のみが認められて14級でした。

 当事務所は,加害者に対して提訴し,後縦靭帯骨化症による素因減額がされるのを覚悟のうえで,後遺障害認定等級8級前提で損害賠償請求をしました。

【結果】

 外傷性頸椎ヘルニアに関する医学論文や,MRI画像の鑑定書等を提出して主張立証を尽くした結果,素因減額7割はとられたものの,後遺障害認定等級8級,和解金額合計約1750万円(このほかにも,一部休業損害金や自賠責後遺障害保険金は取得しました。)で裁判上の和解ができました。

【ポイント】

 事故により,事故前になかった症状が出た場合,何か原因があるはずです。その原因が事故と関係があるものであれば,保険会社が認めなくても,裁判で損害賠償請求できる場合があります。

 

投稿者: たおく法律事務所

2019.02.04更新

 呉市で交通事故被害の解決に注力する弁護士の田奧です。

 今日は,兼業主婦である被害者が,通院治療中の休業損害金を,通院日以外の通院期間の分も含めて獲得した事案を紹介します。

【ケース】
 この方は,普通車を運転して片側3車線の第1車線を走行中,青信号で交差点に直進で進入したところ,右側から信号無視で直進で交差点に進入していた相手方車に衝突されました。

【当事務所の対応】

 当事務所は,被害者の治療が終わり,後遺障害の認定申請をするか否か決めかねているところで受任しました。

 主治医に後遺障害診断書の作成を依頼したところ,医師の見解として,近い将来の症状改善が見込まれるとのことであったので傷害部分のみで示談をする方針としました。

 当事務所は,保険会社と交渉し,後遺障害の申請をしなかったものの,後遺症により主婦業及び兼業に支障をきたしているため,その分の賠償も含めた形でないと示談に応じられない旨を伝えました。

【結果】

 被害者は,主婦休業損害について,通院日についての100%の休業損害金だけでなく,通院日以外の治療期間の休業損害金についても相当程度獲得できました。慰謝料も,満額払ってもらう事ができました。最終的には,治療費を除いて200万円程度の損害賠償金を支払ってもらう形で示談ができました。

【ポイント】

 主婦の休業損害金は,基本的には,通院日について認められることが多いですが,事案によっては通院日以外の治療期間についても認められることがあります。

投稿者: たおく法律事務所

2019.01.16更新

 呉市で交通事故被害の解決に注力する弁護士の田奧です。

 今日は,役員報酬を満額受領している会社役員が,交通事故の損害金として休業損害及び後遺障害逸失利益を獲得できた事案を紹介します。

【ケース】
 この事件は,自車を運転して赤信号の交差点て停車中,相手車に追突されたというものです。

【当事務所の対応】

 当事務所は,被害者の治療が終わり,事前認定で14級9号が認定された後に受任しました。

 当初相手方保険会社は,事故後,被害者が役員報酬を全額受領していたことから,休業損害金を一切認めず,後遺障害損害金は自賠責限度額の75万円を主張していました。相手方保険会社は,被害者に対し,治療費の外に総額180万円弱の損害賠償金を支払う形の示談を提案していました。

 そこで,当事務所は,被害者が受領していた役員報酬には,労働の対価としての部分も含まれており,事故後労働部分の業務に支障が生じていることを詳細に主張して交渉しました。

【結果】

 被害者は,最終的に,休業損害,後遺障害逸失利益の賠償を受けることができました。最終的な示談額は,治療費を除いて380万円程度になりました。

【ポイント】

 会社役員の役員報酬には,労働の対価としての部分が含まれている場合があります。その場合,弁護士が交渉すれば,役員報酬を満額受領していても,休業損害金や後遺障害逸失利益の賠償を受けることができる場合があります。

投稿者: たおく法律事務所

2018.10.23更新

 呉市で交通事故被害の解決に注力する弁護士の田奧です。

 今日は,交渉の結果,満額の傷害慰謝料と兼業主婦の休業損害を獲得できた事案を紹介します。

【ケース】
 この事件は,自車を運転して赤信号の交差点て停車中,相手車に追突されたというものです。

【当事務所の対応】

 当事務所は,医師の判断により症状固定となる直前に受任しました。当事務所は,症状固定となった後,示談交渉のために必要な書類を収集し,示談交渉をしました。

 当初相手方保険会社は,傷害慰謝料について示談による減額と,兼業主婦の休業損害について自賠責基準での解決を提案してきました。当事務所は,粘り強く交渉し,満額の傷害慰謝料と裁判基準による休業損害を獲得することができました。

【結果】

 休業損害及び慰謝料等の全損害を合わせ,治療費等の既払い額を差し引いた結果,相手方保険会社が約200万円を支払うという示談をしました。

【ポイント】

 兼業主婦の休業損害は,保険会社から自賠基準での解決を提案されることがあります。弁護士が交渉することで,裁判基準での示談が可能となります。

投稿者: たおく法律事務所

2018.09.07更新

 呉市で交通事故被害の解決に注力する弁護士の田奧です。

 今日は,相手方からの不合理な過失相殺の主張を退けた事案を紹介します。

【ケース】
 この事件は,自車を運転して片側一車線の道を直進中,相手方車が,対向から居眠り運転のセンターラインオーバーので走行してきたというものでした。

【当事務所の対応】

 当事務所は,事故後,物損と人損の両方の損害賠償請求を受任しました。通常であれば,まずは物損の示談をし,その後治療が終わってから人損の示談をすることが多いです。しかし,このケースでは,相手方の保険会社が,依頼者の些細な道交法違反による過失相殺を主張しており,物損の示談の段階から交渉が難航していました。当事務所は,再三にわたり,相手方に重大な過失のある本件において,些細な道交法違反が過失相殺の事由にならないことを主張しましたが,結局示談に至りませんでした。そこで,当事務所は,人損の治療が終了した後,相手方に対して提訴に至りました。

【結果】

 第一審では,ほぼこちらの主張通りに認定されました。第二審で,第一審と同じ条件で和解に至りました。

【ポイント】

 相手方が不合理な主張を譲らないときには,毅然とした態度で提訴しなければならないときもあります。

投稿者: たおく法律事務所

2018.06.18更新

 呉市で交通事故被害の解決に注力する弁護士の田奧です。

 今日は,脊椎の圧迫骨折の傷病を負い,事故後だけでなく症状固定前にもレントゲンを撮影したことにより,より高位の後遺障害等級野認定を受けることができた事案を紹介します。

【ケース】
 この方は,幹線道路を横断中,加害車両にはねられ,胸椎を圧迫骨折しました。その他の骨折もありましたが,治癒しました。

【当事務所の対応】

 当事務所は,事故後3ヶ月が経過し治療中に受任しました。被害者には,治療期間中,自宅で過ごすためのリフォーム代金を仮払いしてもらうなどしながら,治療に専念していただきました。そして,医師から,そろそろ症状固定とするという話が出ました。外傷性の脊椎圧迫骨折の場合,圧壊が進行性に増悪するため,事故直後のレントゲンよりも症状固定時のレントゲンの方が,圧壊の程度が大きい場合が多々あります。

 そこで,当事務所は,症状固定直前にも,レントゲンの側線画像を撮ってもらうよう助言しました。その結果,事故直後にはなかった,胸椎の後彎が映っていました。その結果,被害者請求により後遺障害の申請をしたところ,後遺障害認定等級11級7号ではなく,後遺障害認定等級8級相当と認定されました。

 当事務所は,その後,相手方任意保険会社と示談交渉をしましたが,交渉がまとまらず,交通事故紛争処理センターに申立をしました。

 休業損害及び後遺障害逸失利益が争点となりました。保険会社は,労働能力喪失率を8級相当の45%とすることに難色を示し続けましたが,この点は当事務所の主張が認められました。その代り,休業損害及び後遺障害逸失利益の基礎収入について,高齢の主婦であることを考慮した金額での合意となりました。

【結果】

 示談の内容は,過失割合を考慮した上で,治療費以外の獲得金額(自賠損害金を含む)が1300万円を上回る金額を支払ってもらう形での示談となりました。

【ポイント】

 脊椎の圧迫骨折は,進行性に増悪するため,症状固定時にもレントゲンを撮影すると上位の後遺障害等級が認定される場合があります。

投稿者: たおく法律事務所

2018.06.04更新

呉市で交通事故被害の解決に注力する弁護士の田奧です。

今日は,嗅覚の減退により後遺障害認定等級14級相当と認定され,交通事故紛争処理センターに申立をした結果,10年分の後遺障害逸失利益を認めるという裁定がされた事案をご紹介します。

【ケース】
この方は,バイクを運転して片側2車線の道を走行して交差点に進入したところ,対向から右折してきた加害車両にで進路を塞がれて衝突し,転倒して顔面多発骨折の傷害を負いました。

【当事務所の対応】

当事務所は,嗅覚の減退による後遺障害認定等級14級相当が認められた後から受任しました。当事務所の受任する前の段階で,相手方保険会社の提示した損害額は,治療費抜きで約160万円程度で,後遺障害部分は自賠責基準の75万円と提示されていました。

当事務所は,相手方保険会社と任意で交渉し,後遺障害部分の逸失利益と慰謝料の満額を請求しましたが,合意には至りませんでした。

そこで,当事務所は,交通事故紛争処理センターに申立をしました。当事務所は,嗅覚の減退が起こるメカニズムを調べ,嗅覚の減退により業務に支障が出ていることを雇用先に確認し,万端の資料を揃えて主張をしました。しかし,相手方保険会社は,後遺障害逸失利益が生じていることを否定し,斡旋段階での示談には至りませんでした。

その後,当事務所は,再度主張を整理し,審査手続を経たうえで裁定により示談に至りました。

【結果】

示談の内容は,10年分の労働能力の喪失による後遺障害逸失利益を認めるものでした。

損害賠償金額は,治療費及び支払済みの休業損害を除き,約440万円と認定されました。

【ポイント】

相手方保険会社が,頑なに適切な金額での示談を拒む場合は,交通事故紛争処理センターに申立をすると適切な金額での示談ができる場合があります。

投稿者: たおく法律事務所

2018.05.15更新

呉市で交通事故被害の解決に注力する弁護士の田奧です。

今日は,左拇指MP関節掌側板損傷,同関節内遊離体という傷害により,左母指の用廃という後遺障害が残った事案について紹介します。この案件は,病院が診断書に誤記載をしており,訂正するように交渉を要した案件です。

【ケース】
この方は,バイクを運転して片側一車線の道を走行していたところ,対向から右折で路外に出ようとした加害車両に進路を塞がれ,衝突して転倒し,傷害を負いました。
【当事務所の対応】

後遺障害診断書を作成する段階から受任しました。この当時,病院がMRIの装置を交換中であり,病院がMRIの撮影に非協力的でした。当事務所は,MRIの撮影が必須と考え,他の病院宛に紹介状を書いてもらい,MRIを撮影してもらいました。

その後,後遺障害の診断を受けました。ところが,後遺障害診断書上,母指の可動域の健側と患側が反対になっており,可動域の+と-も反対になっていました。当事務所は,この記載は明らかな誤記であるので,病院に対して訂正を求めました。その結果,後遺障害診断書の誤記は訂正されました。その後,毎月の経過診断書を取得したところ,この診断書にも,母指可動域について訂正前の誤記がされていました。当事務所は,後遺障害診断書に誤記があり訂正してもらったという経緯をもう一度説明し,経過診断書も訂正してもらいました。

これらの証拠をそろえた上で,自賠責に対し被害者請求をして,後遺障害の認定申請をしました。その結果,左母指の用廃が認められ,後遺障害認定等級10級7号と認定されました。

 

【結果】
その後,相手方の任意保険会社と交渉し,左母指の用廃が業務に支障をきたしている旨を説明し,治療費を除いて3000万円弱の金額で示談をしました。
【ポイント】

医師は,医学の専門家であるのでその医学的意見は絶対ですが,明らかな誤記については,訂正の交渉をしないと本来認定されるべき後遺障害が認定されない場合があります。

投稿者: たおく法律事務所

2018.02.16更新

呉市で交通事故被害の解決に注力する弁護士の田奧です。

今日は,左股関節の可動域制限という後遺障害が残り,保険会社から自賠基準での提示を受け,結果的には裁判所の基準で示談をした案件を紹介します。

【ケース】
この方は,横断歩道を青信号で横断していたところ,対向から右折してきた相手方車にはねられました。
【当事務所の対応】

事前認定により左股関節の可動域制限(後遺障害認定等級12級7号)が認定され,保険会社から損害額の提示が出された後に受任しました。

当初,相手方保険会社が提示していた損害額は,傷害慰謝料,休業損害,後遺障害慰謝料及び後遺障害逸失利益の全てがほぼ自賠責基準で算出されていました。自賠責の基準というのは損害全額の計算をするための基準ではないのですが,自賠責の基準で計算された金額を損害全額として提示されていました。

また,被害者は高齢の方だったのですが,就労可能期間を過少に評価されており,後遺障害逸失利益が過少に認定されていました。

そこで,全面的に各損害項目の損害額を見直し,裁判所の基準で損害額を計算し,相手方に提示しました。

【結果】
当初は治療費を除いて370万円程度の提示だったのですが,増額交渉の結果,治療費を除いて810万円を支払ってもらうという示談が成立しました。
【ポイント】

自賠責の基準で計算した損害額の示談をすると,本来の損害額よりもかなり低額の示談をしてしまう可能性があります。大きな後遺障害が残るような事案では,その傾向が顕著に現れます。

投稿者: たおく法律事務所

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